からふる・ぽけっとを作ったワケ
〜10周年そしてこれから〜
代表 パフォーマーじっきぃ 食堂 貴明
私は福祉学部の学生時代、友人とともにパフォーマンスサークル(どりぃむ・ぼっくす)を設立しました。
初めてパフォーマンスで訪れた福祉施設・・・(障がい児施設でした)
ショーが終わって職員の方からいただいた
「パフォーマンスを見て普段笑わない子がとても笑っていたよ」
という言葉・・・・。
この言葉が私のパフォーマーとしてのライフワークの始まりでした。
別々に学び、別々に進んでいた福祉とパフォーマンスの道が一つにつながった瞬間でした。
以来、パフォーマーとして多くのイベント出演や福祉・医療施設でのパフォーマンスを展開するなか、
クラウン(ピエロ)パフォーマンスを用いた福祉医療施設への出演のあり方、
エンターテイメントによる「癒し」を常に想い続けています。
福祉の進んだ欧米諸国ではパフォーマーたちが各種医療・福祉施設において行政やNPO支援のもとに活動している国もあります。
ここ数年日本でもケアリングクラウン、クリニクラウン、ホスピタルクラウンなどの団体がこのジャンルにおいて広がりを見せてきております。
それぞれの団体にはそれぞれの定義や活動の方向性がありますが、根本的には
演者も観客も気持ちを共有するパフォーマンス
(ケアリングクラウンなどは1対1であったり向かい合って接するクラウニングを基本としているので「観客」という表現は違うかもしれませんが「相手」という意味合いと捉えてください)
を共通のテーマとしてもっていることと考えています。
エンターテインメントは決して演者から観客への一方通行ではありません。
「楽しませる」ではなく「一緒に楽しむ」ことを・・・・。
一緒の空気を吸っているということがとても大事な要素です。
エンターテインメントには「娯楽」のほかに「おもてなし」という意味があります。
本当に心から相手をおもてなしするには相手の目線と気持ちを自分の気持ちと行動に汲み取ることが大事です。
気持ちの目線の高さが上過ぎても下過ぎても、それはエンターテインになりません。。
相手の心には伝わりません。
私は
With = 一緒に
を大切にパフォーマンスを行っております。
そして
エンターテイナ―である以上、より多くの人々に自分のパフォーマンスを見ていただきたいもの。
しかし、世の中には日常的に娯楽と接する機会の少ないハンディを持った方々がたくさんいます。
我々が何気なく行く映画館一つとっても難かしいことなのです。
つまり、私がプロとして出演する日常的なイベントにはなかなか足を運べない方々が大勢います。
映画館は持ち運びできませんが、私たちパフォーマーは身動きできる存在です。
見に来れないなら、見せに行けばいいじゃん
・・・単純なことです。
私は主体がクラウンのパフォーマーですが、クラウンにこだわってはいません。
1対1なのか多対1なのかもとくにこだわりません。
「笑い」は確かに医学的にも免疫力をあげたり・・・などなどとても大きな力があると言われています。
しかし、そういった「心のケアをする」や「病気を治してあげたい」などを念頭においてパフォーマンスをすることは私がやりたい方向ではありません。
どのような方であってもパフォーマンスを見ていただくことで
笑顔になってもらい
「元気になるきっかけになれればいい」
「結果としてケアになってもらえればいい」
といった、あくまで結果として・・・を望んで行っています。
私は病気を治す医者でもなんでもなく
ただのパフォーマーです。
そんな1人のパフォーマーが
プロのエンターテイナーとしての活動をメインとしつつ、プロとして他にできることは何か・・・・。
と考えてみたわけです。
大道芸人、ジャグラー、マジシャン、バルーニスト、ミュージシャン、お笑い、読み聞かせ・・・etc...
一般的に健常の人達がごく普通に楽しんでいるプロフェッショナルクオリティの演技と同じクオリティのものを
場所や環境やハンディ関係なく見せたい、感じていただきたい、ともに楽しみたい
そういったシンプルな事が一番大事に想うことです。
かっこよく(?)言えば エンターテインメントのバリアフリー です。
2000年春に
「一プロダクションとしてパフォーマーブッキング・イベントプロデュースなどの営業を行い、利益を使ってできる限りのボランタリー活動も行う」
をイメージに「からふる・ぽけっと」を設立しました。
現在は営業部門・ボランティア部門を2本柱とし、プロとして活躍するパフォーマーの方々にご協力をいただいて運営しております。
設立からこの10年、
身の回りに起こった出来事や起きていることを想うと
この2本柱の活動は、私にとって運命的なめぐり合わせでもある、とも感じております。。。
これからの10年は
活動の幅を広げるか
それとも
幅を広げず深く行くか
パフォーマーとしての自分と
団体運営者としての自分と
いろいろ葛藤しつつ模索しながら活動していく年月となることでしょう。
ただ
初心を忘れず、楽しさを忘れず進んでまいりたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします!
2010/04 じっきぃ